ホッキョクウサギ日誌

なかにしけふこのブログ。宗教学と詩歌文藝評論と音楽と舞台と展示の話など。

最近の執筆・登壇など(2020年2月)

最近の執筆・登壇などのお知らせです。

※中西恭子名義
勝又悦子・柴田大輔・志田雅宏・髙井啓介編『一神教世界のなかのユダヤ教 市川裕先生献呈論文集』(リトン・2020)に、「アウグスティヌス神の国』における「地上の国の宗教」」を寄稿しました。日本ではいまあまり書かれないタイプのアウグスティヌス論です。シモに流れやすい神話主題の舞台とあまりに細かすぎてしかも連想がなにかとシモに流れがちな農耕儀礼エピソードを見て悲憤慷慨するアウグスティヌスですが、神話の話をするときは楽しそうです。
この本じたいかなりレアものです。アマゾンにもまだ配本されていないようです(2020年2月20日現在)。アマゾンのページは一応存在しますのでそのうち配本されるのかもしれません。教文館キリスト教書部には配本があります。通販でも買えますのでぜひ教文館にお問い合わせください。アマゾンマーケットプレイスで法外な値段がついていますので教文館キリスト教書部でお買い求めください。

いま話題のちくま新書の『世界哲学史』シリーズの第2巻(『世界哲学史2』)にコラム「ユリアヌスの「生きられた哲学」」を書いています。理想に殉じて苦悩して死ぬ思想青年ですが、お立場と主張が主張だったのでのちのちヒール扱いされてきた彼の生涯と思想が1200字でわかる略伝です。

(1200字ではものたりない、と仰るみなさま、ぜひ忖度なく書ける執筆機会を私に!)
『世界哲学史』シリーズには電子版もあります。

第2巻も第1巻につづいて「哲学史」の入門再入門に好適かと。古代宗教思想史と哲学史の緊密な関係をぜひ味わってみてください。

20世紀の神学思想方面では雑誌『福音宣教』に短期連載「よみがえるテイヤール・ド・シャルダン」を寄稿しています。3月号分は12000字でわかるテイヤール・ド・シャルダンの生涯と、近代科学への教皇庁の対応の話題です。
ありがたいことにご好評いただいております。
購入案内はこちら

待て次号以降。特にシアターゴウアーのみなさま。


※なかにしけふこ名義
月に吠えらんねえ』オマージュアンソロジー『いつかの街で逢いましょう』に、詩「月夜二頌」を寄稿しています。6年ぶりに詩が活字になります。折口信夫文体模写も。
49名の寄稿者それぞれの『月に吠えらんねえ』愛にあふれるカラフルで心おどりする冊子です。直近では2月23日のHARU COMIC CITY 東京と3月22日の文学フリマ前橋で購入可能です。通販もあります。詳しい購入案内と冊子の内容はこちらを。

※けふこトーク
海老名・弥生神社さまからお招きいただき、講座「キリスト教の精神世界」を開講します。初回は3月29日日曜日、14時から16時30分です。
【3月25日追記・急告】
3月25日、小池百合子東京都知事記者会見で、東京都民への3月28日・29日の週末の外出自粛要請が発表されました。
弥生神社さまと日程を改めて協議いたしました。

たいへん残念ながら、初回講義を延期いたします。
初回は4月25日土曜日、14時からとなります。
3月の回を楽しみにしてくださったみなさま、すでにお申し込みくださったみなさま、SNSなどで情報を拡散してくださったみなさま、ほんとうにごめんなさい。
どうぞ続報をお待ちください。
4月の回は改めてお申し込みいただけますれば幸いです。

みなさまどうぞご無事でおすごしください。
ぜひ4月にお目にかかりましょう。

資料代2000円(学生1000円) 、お茶菓子付きです。今回は「キリスト教の死生観」がテーマになります。テイヤール・ド・シャルダン近代主義論争における創造的進化論の話もするかも。
(今回はキリスト教の話ですので、刀剣乱舞の宗教学的解説のお話はいたしません)

待て続報。

追伸
去年の2月は『ユリイカ 2019年4月臨時増刊号 総特集・梅原猛』に寄稿するための梅原猛追悼論文を書き、山岸凉子先生に『日出処の天子』と『ヤマトタケル』のお話を伺いにあがっておりました。改元騒ぎでかすんでしまったのですが、いまなお読む価値があります。面白いのでぜひ。電子版もあります。