ホッキョクウサギ日誌

なかにしけふこのブログ。宗教学と詩歌文藝評論と音楽と舞台と展示の話など。

前橋文学館「この二人はあやしい」展&萩原朔美・清家雪子トークイベント(2018年11月17日・後編)

前橋文学館「この二人はあやしい」展と萩原朔美清家雪子トークイベントに行った話の後編です。
鼎談の詳細はいずれどこかの活字媒体に出ると予想されますので、こちらでは話題別にまとめました(聞き落としもあるかと思いますが、どうぞご容赦ください)。今回は事前に配布される質問票とフロアからの質問タイムが多めです。すばらしいファンミーティングの運営です。

【展示のみどころと今回のおみやげ】
萩原朔美:ぜひ「この二人はあやしい」と常設展を見てほしい。生家と(書斎の上の)猫の彫刻も。お土産にみなさんに一輪ずつばらをあげます(ばらは前橋の市花、敷島公園にもバラ園がある。今回のばらは前橋市バラ組合の提供とのことです。このほか、講談社提供の「あやしい二人」を描いたアクリルキーホルダーのおみやげがありました)

清家雪子:2階のアフォリズム展をどのように展示するのかと思っていましたが、芥川龍之介萩原朔太郎作品両者の対比になっていますね。3階の月吠コーナーもグレードアップしていた。今回の芥川さんの展示(「この二人はあやしい」展)と『月に吠えらんねえ』の直近の作中世界の展開がたまたま連動してとてもありがたいです。作中ではあまりアフォリズムにふれていないので、補完しながら見てほしいです。
 
清家:三好さんが詩碑の除幕式のときに市長に「朔太郎はあんなに前橋を嫌っていたのに詩碑をたててごめんなさい」と謝罪したそうですが、前橋にとっての朔太郎はどのような存在でしょうか。
萩原;きらいになるほど愛していたのでは。
清家:東京の詩より前橋の詩のほうが生き生きしていますよね。
萩原:前橋を嫌っても前橋は応えてくれるという思いがあった。萩原医院の萩原家で地元では知られていたけれど、教科書に載ったのは結局朔太郎。前橋は後から受け入れた。
清家:亡くなってから周囲の詩友たちが推薦したことで「近代詩の父」になりましたね。前橋は後から受け入れた。
萩原:三好さんはなんであんなに違う朔太郎を先生と呼んで慕ったのでしょうね。三好さんには子供の頃に僕も会っていますよ(除幕式にも出た)。
清家:朔太郎は周りの人の後押しで育てられた感があります。
萩原:(天井桟敷で共に活動した)寺山さん(寺山修司)は早死にしたけれど、記念館をたててもらった。愛されていたのですね。
清家:まわりの評価が彼らを歴史に残したのですね。語り継ぐ人がいるのは大きいです。
Q:今回の展示の見どころはどこですか(質問票より)
清家雪子:ムットーニさん(朔太郎作品によるからくり人形劇「殺人事件」)。え!!となるところがあるのでそこをぜひみてほしい。今回の展示でアフォリズムを改めて読み直してみると、芥川と朔太郎は似ているようで違う二人だとよくわかります。理屈と感情が逆転している。
常設展では朔太郎のギター(と灰皿)。朔太郎のギターは2話に出したが、連載開始当時は撮影できなかったので目に焼き付けた。
萩原朔美:撮影不可の文学館は多いですが、ここは萩原朔太郎著作権者、私が館長なので、撮影可です。とってよいところはどんどんとってください。
 
Q: 萩原先生に質問です。企画展の題名「この二人はあやしい」の意図を教えてください。(フロアより)
萩原:お酒飲みながらタイトルを出しました。誰かが「この二人あやしいよね」と言ったのでこれだ!と。なるべく多くの人に来て欲しいのでインパクトのある題名を選ぶようにしています。
 
Q: 萩原先生に質問です。(前橋駅コンコースに)前橋文学館のスタッフ証を下げている朔くん(のパネル)がいますが、スタッフとしては朔くんはどのような仕事をしているのですか。生活力がなさそうですが…(フロアより)
萩原:名誉館長でしょうね。一日駅長の猫的な…

【芥川さんと朔太郎さんと創作術】
清家:史実の芥川さんから朔太郎にはあまり言及が残っていないですね。朔ちゃんから芥川さんにあてたものはありますが。
萩原:清家さんは芥川タイプですね。資料を読み込んで作品にするところ。ふつう歴史ものを書くときは史料に縛られてしまいがちだけれど。
清家:資料を読むのは大変。専門でないからフィクションにできる。歴史学研究者を目指していた頃は間違ったことを書いてはいけない、正しいことを書かなければならないという制約に縛られるのが苦しかった。近代詩の世界は趣味の読書で読んでいたからフィクションにできます。
萩原:朔太郎はあらかじめプランを立てて書くタイプではないですね。考えていないのに詩が先に出るので、後からロジックを立てて理論武装をしている。
清家:朔太郎型のほうが天才ぽくてかっこいい。
萩原:芥川さんはなぜ僕は詩人だと言うのでしょうね。
清家:詩人らしさの根は『歯車』に出ていますね。家族もいるから立派な大人になってきちんとしなきゃ、という思いも強い。でも『歯車』で朔太郎も到達し得なかった領域へ行ってしまった。

Q: 犀星と芥川のやりとりが史実では多いですが、作中での朔くんに向けての龍くんの愛情は、犀くんに向けて(犀くんを通して)のものなのか、それとも朔くんに向けてのものなのでしょうか。(フロアより)
清家:史実を割とトレースして見ています。龍くんは犀くんを通して朔くんを見ています。

Q:芥川さんが好きなので展示の書き下ろし漫画に胸を打たれました。小説の詩的精神について、芥川は朔太郎に憧れがあったのでは。(フロアより)
清家:それはそう思っていたのでは。理知の人だと言われて否定する。芥川さんは詩がへただったので、一番憧れていたのは小説も詩も両方できる犀星さんなのでは。
萩原:詩人から小説へ、小説から詩人へ転向って必ずしもうまくいかないんですよね。芥川の詩のように大作家でも不得手なジャンルがあることが多い。

【本誌連載の展開と今後】
清家:自分では書けるようにしか書けない。毎回次号への読者の反応が怖い。次号(56話)も怖いですね。
萩原:すごいですか。
清家:はい。話のクライマックスにさしかかってきましたので。クライマックスといえばクライマックスです。
萩原:そろそろかな。
清家:初期に考えていたことがやっと書けました。
萩原:結末は見えていて途中を膨らませるタイプですか。
清家:朔くん(と白さん)の話が先にあった。戦争の話は後から加わってきた。
朔くんの話は回収したけれど、戦争の話はまだまだこれから。
 
Q: 出る予定のキャラクターでボツになったキャラクターはいますか。(質問紙より)
清家:主に著作権問題が理由でたくさん出られない人がいます。創作での言及や引用を承諾しないご遺族も多い。犀星さんや三好さんは著作権が切れたのでたくさんだせます。短歌や俳句、民衆詩派の人は長生きなのでなかなか引用ができません。
萩原:日本画家も長生きですね。笑

Q:山村暮鳥さんは今後登場しますか。(フロアより)
清家:暮鳥さん…世知辛い事情がありまして出せません。主に知名度の問題です。
 

Q:本誌連載の表紙・欄外次回予告の惹句(煽り文)が毎回すごいのですが、清家先生の許可をとってのせているのですか。(フロアより)
清家:すごいですよね。私もびっくりすることがあります。本誌連載の表紙などで、しっくりくるときもあります。
アフタヌーン編集氏:史実寄りで、茶化さないで盛り上げたい時と、美意識に登場人物が溺れそうなときには茶化して風穴をあけるときがあります。
 
Q: 単行本のカヴァーの選詩方法を教えてください。(質問紙より)
清家:各巻のキーパーソンを主役にします。その人の代表作ではなく好みで決めます。見たときにインパクトのある単語があるかも決め手になります。
デザイナーの芥陽子さんがうまく配置してくれます。

Q: ツイッター時空の漫画で9巻の表紙に大きく出てこられない釈先生がおかんむりのエピソードがありましたが、中央に朔くんを配して釈先生を脇に配した構図の意図を知りたいです。釈先生中心の構図はありえましたか。(フロアより)
清家:とても早くから釈先生を9巻の表紙のメインキャラクターに決めていました。主人公は朔くんなので、朔くんと釈先生を並べなければいけないのですが、ふたりの性質があまりに異質すぎる。龍くんは朔くんとからめやすいが、朔くんと釈先生はからめにくい。クライマックスの巻ですが、ここで釈先生を表紙の中心に据えると(朔くんの物語ではない)違う話になってしまいます。釈先生が画面の奥にいたらもっと目立つし、黒幕感が出ます。

萩原:表紙の選詩のさいにいつも選んでしまう言葉はありますか。
清家:強すぎる言葉は入れません。愛とか。作者の気配を消すようにしています。プロフィルを出さないのも読者にノイズを与えたくないからです。
 
Q:本編初回登場時の人物紹介について。イメージソースに代表作の題名を載せなくなったのはなぜですか。(フロアより)
清家:出典作品の収録媒体が変わるとヴァージョンが変わることがあるので、作品全体をイメージソースとしていることを強調しています。

Q: 清家先生に質問です。大陸の戦闘場面で、朔くんが胎内に子宮や卵巣ができている、と告白する場面の意図を教えてください。この場面以前の朔くんは自分の肉体の変化が受け止められなかったように思います。(フロアより)
清家:この大陸の場面では朔くんは感情がない。客観的朔くん。この場面でミヨシくんのいる場所は現実ではないので、朔くんは自分を俯瞰しています。
朔くんは場面によってゆらぎのあるキャラクター。若者だったり老人だったりすします。意識の層が場面によって変わってゆきます。
萩原:(9巻に)クリスタルが男性を追い詰める場面がありますが、あれはなんですか、という質問が来ています。
清家:(フロアの読者に単行本を見せてもらう)これは車掌さんの世界です。車掌さんの世界の象徴が朔さんを追い詰めているのです。
萩原:□街の神は実は清家先生なのでは、というコメントがきていますね。笑
【作画とイメージソースと製作環境】
Q: 登場人物の目を描くときに気をつけていることはなんですか。目のアップに特徴があるように思います。(質問紙より)
清家:映画の影響です。映画が好きなので。目はとても気を使って書いている。ときどき瞳孔のなかに違うものが入っている。釈先生の目も毎回違う。
鼻はほとんど描いていない。作中人物はみな気づいていないが、朔くんの耳からなにか生えているところが好き。ひのもとの顔も少しずつ変えている。
作者本人としては特別な意図を加えずに書き込みをしている。読者の方から意外な指摘をいただくと嬉しいです。
 
Q: 本文とカラーのイラストはどのソフトを使っていますか。(質問紙より)
清家:それぞれクリップスタジオ、コミックスタジオです。それからフォトショップ。わりと一般的な環境です。
 
Q: 朔くんの目と髪のイメージソースはなんですか。(質問紙より)
清家:青猫です。朔ちゃんは幻想の人で、史実の朔太郎本人からどんどん離れて違う姿になってゆきます。
 
Q: 登場人物の声のイメージがありますか。(質問紙より)
清家:犀さんはおじさんの声です。三好さんは甲高い。白さんはいい声。
萩原:三好さん本人はそう甲高い声ではなかったですね。

Q:朔くんの声の具体的なイメージはありますか。(フロアより)
清家:はじめは男の子の声だったけれど、変わってきた。少年でも女性でもなく、老人の声であってもほしい。男性の声を演じる女性の声みたいな。

Q:あらすじをどう説明したらよいか。未読の人に説明するときにいつも悩ましいです。(質問紙より)
清家:本人も困っています。
萩原:アフタヌーンの担当編集者氏が来場しています。答えていただきましょう。
アフタヌーン編集者氏:編集者も困っています。一言で未読の人にわかってもらえるように紹介するのがむずかしい漫画です。作品紹介は毎回変えています。
 
Q: イメージミュージックはありますか。(質問紙より)
清家:ネームのときは音楽を聴けない。雨の音(CD、YouTube)を流しています。作画の時は映画を流しています。この回はこの曲を繰り返すというときも。この漫画は雨の音のイメージです。
萩原:よく降りますよね。
清家:降ってます。朔くんはじめじめした感じで晴れていません。
萩原:こんど(前橋文学館の朔太郎コーナーや朔太郎記念館の書斎部分に)雨の音を流そう。笑

Q:作画中はどんな表情で描いていますか。(フロアより)
清家:作中人物と表情が似てしまうのを誰かに見られると恥ずかしいので無表情で書いています。
萩原:戯曲家はセリフを言いながら書いていますが、清家さんはどうですか。
清家:ネームは口のなかで唱えながら書いている。口に出していることばとして考えています。
萩原:それと雨ね。雨のCDを買ってみなさん聴きましょう。
 
Q:つい口ずさんでしまう歌はありますか (フロアより)
清家:口ずさまないですねー

Q:ロケハンについて。
清家:小説街のモデルは台湾。カメラ(ふつうのデジカメ)持参で行ってその月の連載に反映しました。
萩原:作家はカメラを持って行ってとりまくりますね。
【インスピレーション】
Q:先生が美しいと思うものはなんですか。(質問紙より)
清家:ことばです。日本語は美しいと思います。大昔に書かれたものも伝わる。特に短歌。そこが美しいと思う。
萩原:みなさん、よく聞いてください(試験にでる調。会場、一斉にメモをとる)。
私たちは言葉に属しています。言葉は存在の住居です。
(前橋文学館・館長のことば 06(2017年11月21日)を朗読)。
言葉を軽く扱う人は、軽い人生しかおくれない。
言葉をぞんざいに扱う民は、ぞんざいな国しか作れない。
「言葉は存在の住居」だからだ。
 
Q: 清家先生が一番好きな芥川さんと朔太郎の詩を教えて下さい。(質問票より)
清家:芥川さんでは『歯車』。朔太郎では未出版詩。ファクシミリ版が出ているので制作過程がぜんぶわかるところが好きです。
萩原:製作過程に注目するのは清家さんが作る人だからですね。芥川も初版と定本とのあいだでテクストの異同が大きいですし。

 
Q:うっかり□街に入り込んだら誰の家に行きますか。私物は何を置いて帰りますか。(フロアより)
清家:三好くんち。面倒見てくれそうだけれど、朔くんがたいへんなことになりそう。コミックスをおいて帰りますかね。
 
Q:史実の朔太郎についてどのような印象をもっていますか。(フロアより)
清家:初期の抒情詩を書いていたころの朔太郎が好き。『青猫』の朔太郎だけだったら好きじゃなかったかも。朔太郎はそこそこ長生きして、老いた時に何を書くかも見せてくれるところがいい。本人は抒情詩を書いていたころが結構幸せ。作中にはじつは老いた朔さんも出てきます。
萩原:最初の作品から大きくなる人と最初の作品より小さくなる人がいますよね。
清家:『月に吠えらんねえ』は大学時代の(自由で幸福だった)読書の記憶をもとにして書いています。書いていてなつかしくなるし、夢に突っ走れる。この漫画だからできることをたいせつに続けて行きたい。この作品はそういうところが特別です。
大学院では日本中近世史専攻だった。文学は趣味だったからこの作品を書けた。史料とのお付き合いの仕方は歴史学のメチエによるところが大きいです。作品と書簡を同じレベルで扱っています。

 
Q: 映画がお好きとのことでしたが、人生の核になっている映画はありますか。
清家:フェリーニの《道》。ジェルソミーナが理想のヒロイン像。朔くんもジェルソミーナっぽい。純粋無垢な少女が酷い目に遭う話なのだが、ジェルソミーナのコートひらひらがとても印象的。朔くんの羽織ひらひらに反映した。
萩原:チャップリンの《ライムライト》。酷い話であることが思い出されてしまうのだけれども、セリフが蘇る。清家さん、《道》以外ではどうですか。学生時代に見たものとか。
清家:1970年代の大島渚作品。まだネットがなかったころで、古いものにかぶれていた。本でしか情報が得られなかった頃です。1970年代アンダーグラウンド文化では、天井桟敷や昔のフランス映画(ゴダールなど)からも影響を受けました。
 
萩原:今度は「清家雪子と1970年代アンダーグラウンド特集」とかどうでしょう!

Q:清家先生ご自身で詩は書きませんか。
清家:書けません。詩人はあこがれです。現代詩手帖でも特集を組んでもらったこともあって現代詩はすこしずつ勉強しています。

Q:作画していて好きなキャラクターは誰ですか。苦手なキャラクターは誰ですか。
清家:好きなのは朔くんです。白さんはめんどくさいです。綺麗に描かなければならないので時間がかかるので。

Q:アートディレクションが物語に関わることはありますか。
清家:調べ物は自分でしています。歴史監修やアートディレクターはつけていません。装幀デザイナーは入ります。
この作品自体が夢。浮かんでくるものを描いています。3話のように夢だけを表現できるところは好きです。ふつうに歩いているときや寝る前にインスピレーションが浮かぶことが多い。
萩原:インスピレーションがわかない時どうしますか。
清家:エピソードとエピソードの繋がりがでないときはありますが、だいたい湧きます。物語をコマに落とす方法を見出すのに時間がかかります。
萩原:映像作家でよくあるのは画面が先に出るタイプの人。物語から画面を考えるほうですか?
清家:場面が先に出ます。発想は映画的だと思います。戦争の場面を描くときは戦争映画をみつづけました。
 
Q:健康は大丈夫ですか。
萩原:漫画家は演劇や映画作家に比べると孤独ですが、体は大丈夫ですか。
清家:ボロボロです。漫画家になるのは勧めません。でも、書いているときは楽しいし、孤独ですが、世界観を自分でコントロールできるし、人の手に届きます。
読者からのプレゼントすごいですよ。「ミヨシくんに」と特製シャツをいただいたこともあります。

鼎談終了後、館長と清家さんのお二人からオーディエンスにひとりひとりばらとアクリルキーホルダーが手渡されました。お土産やお手紙を清家さんに手渡す方も(館長と清家さんにお紅茶さしあげた私です)。しっかりコミュニケーションの時間をとってくださる前橋文学館の篤い心遣いも嬉しい。ご挨拶できて嬉しかったです。

ところで『月に吠えらんねえ』雑誌連載分からますます目が離せない展開になっています。「毎回書いているときは読者のことを考えずに物語が展開してゆくので読者の反応が怖い」とのことでしたが、読み続けられる読者は毎回予想をしっかり超えてくる嬉しい驚きの連続をしかと受け止めて読み続けるでしょう。大丈夫です。
萩原朔美館長ご提案の「清家雪子と1970年代アンダーグラウンド」特集…『月に吠えらんねえ』にも、前作『まじめな時間』にも学園紛争期のむずかしい愛のエピソードが出てきます。近代ゴリラと川端くんと革命家たちのエピソードも出てきますし、なにしろ白さんキャッスルはそこはかとなくフェリーニ映画の官能の城館の雰囲気。論じどころがたくさんありそうです。