ホッキョクウサギ日誌

なかにしけふこのブログ。宗教学と詩歌文藝評論と音楽と舞台と展示の話など。

国際ワークショップ「精神医療の「過去」と「現在」を展示する」(9/17・慶應義塾大学日吉キャンパス)

国際ワークショップ「精神医療の「過去」と「現在」を展示する」(9月17日・慶應義塾大学日吉キャンパス)に行きました。
 

igakushitosyakai.jp


英国の精神医療博物館の展示、私宅監置制度の検証の展示、日本のアール・ブリュット支援の話題です。
精神医療の歴史と医療としての表現の試みを人権と尊厳の見地をふまえて継続的に記録・展示する活動を模索・支援することがいかに重要か、勉強になりました。
展示部門もインパクトあり。ベスレム精神病院博物館・文書館からの精選作品パネルが印象的でした。見せ方が巧みです。美術の素養ありと思われる描き手の作品や、病院のアートスタッフの撮影技術が光る写真も。

museumofthemind.org.uk

日本のアール・ブリュットのトップアーティストの作品も展示されていました。作家の尊厳を守る発掘展示に携わる方々の強靱な意志と心と平衡感覚に敬意を表します。私宅監置制度史の移動展示はぜひ今後も各地で行われることを期待します。精神医療史と芸術表現関連のテーマはさまざまな可能性をもっています。今後の展開が楽しみです。